至仏山|オゼソウ
7月と言えば、雪解けが進み、雪解けとの境界に咲く花々が魅力の月。
今日のお花は、地味に可憐さを主張しているオゼソウです。
オゼソウは、サクライソウ科オゼソウ属。
絶滅危惧Ⅱ類のレッドリストです。
北海道の天塩川上流の問寒別の蛇紋岩地帯と至仏山と谷川岳にのみまれに分布しています。
至仏山では、過去には蛇紋岩ではないところにも生えていたそうですが、今は他の植物が生育しにくい環境の蛇紋岩に逃げてきたようです。
水が浸み出てくるような地質で、ツルツルと滑る岩場です。
これは3年程前に7月中頃に至仏山に登った時の写真です。
他の高山植物達と仲良く咲いています。
オゼソウは8月頭位までは見られると思います。
ここにしか咲かない花に出会うのは、思いがけず虹を見たり、流れ星を発見した時の気持ちとちょっと似ていて嬉しいです。
7月は、天気を選ばないと雲の中を登る事になりますが、足もとは美しいです。
至仏山中腹あたりからの尾瀬ヶ原の池塘はキラキラしていて鏡のよう。
この後は、すごいスピードで雲が流れてきて、下りは道が小川になる土砂降りになりました。
靴の中もガボンガボンに水が入りましたが、結構気持ちよかったです。
雨と言えば、こんな呑気な事を言って申し訳ないくらいに、梅雨前線が停滞してしまっています。
九州や四国の降水量が気になって仕方ありません。
時に自然は酷な事をしてくれます。限度というものがあります。
地球の温暖化のせいなのでしょうか。
大気も海水も全てが微妙なバランスの上に成り立っているのですよね。